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単騎独考

私は錆びた鉈のように鈍く生き、よく使い切った歯磨き粉のチューブのように死にたい。

映画「雪女」

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雪女を見た。以前に参加した「おはぎ」と同じ小泉八雲の原作だ。

芸術的な作り方で、監督の意識を紡ぐ、そういう映画だった。

映像に創意と工夫を感じさせる映画だった。

時代考証が甘い、時代設定が不明瞭だ、という批評を読んだことがある。

上映後の舞台挨拶では、それを意識したのだろう、時代設定についての話から始まった。

でも、映画を見た人には不要なことだと思う。

お金をかけて、みんなで寄ってたかって作っている映画だから、そんな時代設定を忘れるというようなことはない。

これは意図なのだ。

で、どうしてこの意図が読み取ってもらえないかということが問題だと思う。

同じ業界にいるので、その意図が良く分かる、つもりでいる。

それは、「新しい日本映画」を作ろうとしているからだ。

ネオジャポネなのだ。

これこそ、日本の様相を正確に反映している作家的な芸術表現だ。

こういう新しい試みは批判される、出る釘は叩かれまくると相場は決まっているが、例外ではない。

杉野希妃はどうすればいいか、そういう批判は無視をして、反省せず、同じ趣向で作品を作り続け、ジャンルを作って欲しい、ジャンルを作るとはそういう作業である。

新しいとはそういうことだ。

監督、主演の杉野希妃は数年前、交通事故にあって足を複雑骨折している。

2年前、釜山で出会ったときは杖をついていた。

それを糧として、復帰してきたことが何より、素晴らしい。

勉強になった。インスピレーションになった。

みなさんも是非、一度、映画館で見てください。